2007年04月10日

タイ映画「フェート」を観て、、、

1昨年ぐらいまでは、
週に3回ぐらいのペースで映画館に足を運び、、、
封切りの映画を含め、映画三昧の生活を送っていたが、、、

昨年からは、ピタっと映画を観に行けなくなった、、、

さて、今、上映中の映画の中で、
子供たちにどうしてもとせがまれて、
マーシャ主演の

「フェー(ト)」(双子)

を観に行った、、、

実は、タイに来てすぐ以来の、隠れ大マーシャファン、、、
(別に隠れる必要はないのであるが、、、)

好みにもよるのでしょうが、、、
当時からマーシャの美しさは際立っており、、、
昔の初恋の彼女のイメージとそのまま重なって、、、

今も、バリバリ頑張っているマーシャに、、、
大きな大きなエールを送りたい気分、、、

ただ、この映画、、、周りの日本人の感想によると、、、
押し並べて、評判がよくない、、、

そういう先入観もいけないのであるが、、、
ワスもB級ホラー映画のちょっとした気晴らしに、
ただマーシャの顔を拝みに行くぐらいのつもりでいた、、、

<スカス、それが、大間違いであった!?>

日曜日、、、スタートは夜7時半、、、
20分以上遅れながらも、チケット売り場で無理に頼み込んで、
親子3人で会場入り、、、

期待していなかったのであるが、、、
正直に告白すれば、、、最初から最後までずっと、、、
完全に映像に引きつけられてしまった、、、

タイトルの「フェー(ト)」は双子の意味であるが、、、
双子は双子でも、、、

<フェー(ト)・サヤーム>「シャム双生児」の物語、、、

feet.jpg

始まりは、ちょっと遅れて入ったので、
出だしの内容がよくわからなかったのだが、、、

ヒロインのマーシャ演じるピムが、恋人のウィーと、
韓国に滞在しているところから唐突に幕を開ける、、、

そこへ、タイから緊急連絡、、、
ピムの母親が事故で意識不明にて入院、、、

ピムは、何故か躊躇いながらも、、、???
ウィーと共に急ぎタイに戻り、昏睡中の母親を見舞い、、、
因縁めいた我が家へ、二人で帰る、、、

メイドのノイに母親の事故の様子を聞くが、
全く、要領を得ない、、、

懐かしいはずの部屋に入り、クローゼットを開けると、、、
服、靴、人形、、、ありとあらゆるものが、
病的に何かの暗示のごとく2組ずつ、保管してある、、、

<何となく不気味な恐怖を誘います、、、>

この辺りから、フラッシュバックで、
小さい頃からのピムの過去の出来事が、
波状的に挿入されていく、、、

実は、ピムには、身体の一部がくっついたままの、
いまゆるシャム双生児の姉妹プロイが居て、、、
子供の頃の二人の生活の様子が断片的に描かれる、、、

alone_01.jpg

世間はどこも同じように残酷であるから、、、
モノ心つくようになった二人は、、、

ケダモノを見るような周りの差別の目と闘いながら、、、
それでも、誰よりも分かり合っている双子の姉妹、、、
この世で、たった一つしかない何にも代え難い大切なもの、、、

「二人は死ぬまで、ずっとこのまま、一緒よ、、、」

こんな二人の言葉が、沁みるように哀れを誘います、、、

alone_02.jpg

そんな折、時間軸の揺れの中で、、、
現在に立ち返ったピムを、現実とも幻覚ともつかない、、、
一心同体であったはずの死んだプロイ!?の霊が襲う、、、

<何故???>


この辺の音響による脅かしは、、、
子供たちを震え上がらせ、、、

お恥ずかしいですが、
確かにワスも大いにビックリしましたが、
まあ、それはそれとして、、、

ただ、ここで、映像と脚本が非常に上手いと唸ったのは、
どこかミステリー仕立ての中で、
<何故、何故、、、>を喚起させ、

いろいろなところに、何気なく、、、
微妙に軽妙に伏線が張り巡らされていることだ、、、

例えば、、、

恋人のウィーがクラシックのレコードをかけると、、、
ピムが、どこか虚空を彷徨うにようにウットリしながら、、、

「プロイが好きだったわね、、、」とポツリと呟く、、、

さらには、二人は当然、見分けがつかないほど、
よく似ているわけではあるけれど、、、

プロイが愛用していた、
唯一二人を区別するであろうメガネや、
古いピアノなどが小道具として、うまく使われていたりする。

そこで、ワスは、、、
幻覚なのか霊なのか、死んだプロイ???が、
執拗にピムを襲う様が、妙に不自然に感じていた、、、

<ピムも何かを異常に恐れている、、、???>

まさにあんなに信頼し、慈しみ合っていた二人が、、、
どういう経緯で、残酷にも切除手術に及び、
また、どうして、プロイが死に至ったのか???

ずっと、中盤過ぎまで、
ナゾはナゾのままで、引っ張られていく、、、

(この辺りの状況設定も、後になってみると、
見事なまでに伏線がアチコチに散りばめられていたのだった!)

愛するピムがやつれていくのを見るに見かねて、、、
恋人のウィーが先輩の精神心理学者の診察を要請する、、、

alone_07.jpg

最初は、反発するピムだが、、、そのカウンセラーを通じても、、、
どうにも、その心の内を明かさないピムに、、、
さらなる、幻覚(orプロイの霊!?)が容赦なく襲う、、、

そこで、ようやく、物語のもう一方の要であるウィーが、、、

どこか病院(施設)のような所で、
初めてピム&プロイの姉妹と出会う昔の様子が、、、
幻想的に象徴的にメルヘンチックに描かれる、、、

青少年ウィーは全く同じ姿形であるにも拘らず、、、
双子のうちのピムにだけ、いつしか幼い恋心を抱いていく、、、

それが、プロイピムの間に初めて痛々しい波紋を投げかける、、、

alone_04.jpg

翻ってこれも伏線の一つだが、、、

入院中の母親が、若かりし頃の彼女の映像を通して、、、
以前二人の体の切除手術後、急にピムに冷たくなり、、、
ほとんど口をきかなくなるような哀しい親子関係を暗示させる、、、

ここで、事故後、何とか、一命を取り留めた当の母親が、、、
生と死の境を彷徨いながら、、、
何かを訴えようとしている姿が、また鬼気迫る、、、

alone_09.jpg

ピムプロイの間に何かがあり、、、
それを、ピムウィーに言い出せないまま、、、

すぐ横に繋がっている生前のシャム双生児のように、、、
切っても切れない、他の誰にも見えないプロイの亡霊と、
ピムが闘っているような構図が恐怖の中で描かれていく、、、

何気ない一コマではありますが、、、
ヒロインが一人浜辺を歩くシーンなどでは、、、

まるでもう一人の自分がピッタリと寄り添うように、、、
二人分の足跡が同じ軌跡を描いている様には、、、
静かな、生理的な恐怖を覚えました、、、

そうしてピムが、ずっと良心の呵責に苛まれながら、、、
プロイの霊魂に襲われているというような、、、
そんな単純な物語の展開のように擬似誘導されていきます、、、

<スカス、実は、そうではない、、、!!!>


偶然にも、この時、ふと、ワスの頭の中で、、、
ミステリーのパズル絵が、、、微妙に交錯し始めました、、、

森羅万象、、、物事には、全て二面性が存在する、、、

明と暗、動と静、表と裏、正と邪、善と悪、、、

それは、鏡を通してみる、まるで映し絵のように、、、
ある時、何かの拍子に反転して、
全く別の様相を浮かび上がらせていくのではないか、、、


「フェー(ト)」(双子)と云う言葉には、
まさにその象徴的暗示が影のように忍び寄る、、、

そんなことを頭の中で妄想している時に、、、

<モス、、、物語がこういう展開だったら、、、
ゴッツウ、オッカナイ、恐怖と驚きがあるよなあ〜、、、>


などと独り、心の中で、ふと反芻していると、、、
果たして、物語は、その通りになってしまった???


映画は佳境を経て、シフトアップされ、
ワスの思い描いたストーリーと同様に、
驚愕の事実をもって、一気呵成に畳み掛けてくる、、、

<わかっていても、ブルッときました、、、>

ここからは、ネタばれになりますので、、、
この辺りで止めておきますものの、、、


実際、前半、ヒロインの行動を追い、
感情移入させながら、、、
どうしても釈然とせず、不自然に思えたことが、、、

alone_06.jpg

最後はすべて、パズル絵が収まるようにツジツマが合い、、、
物語はキツイ哀しい終焉を迎えていく、、、

シャム双生児の切なくも可愛くてあどけない、
二人の幼い少女のセピア色の写真から、、、

思春期に成長していくにつれて、どうにもならない、、、
人間のえも言われぬ業の深さを思い知らされる、、、

映画を観終わった根が素直な子供たちは、、、
その内容よりも、
ストレートに映像に怖がっていたようであるが、、、

ワスはただの単純なホラー映画としてではなく、、、
人間のどうにも回避できない、、、
二面性と二元性について考え及ぶ時、、、

<この映画を鳥肌が総毛立つほどに怖くなった!?>

評判だったホラー映画「シャッター」
同監督の作品ということであるが、、、

今回はタダの恐怖映画ではない、、、
人間の二面性の業のような、、、
そんな監督の意図が熱く込められている風に感じられた、、、

また、清純派のマーシャしか知らなかったのだが、、、
掛け値なし、、、

<マーシャやるなあ〜、、、>

alone_13.jpg

と彼女のファンの一人として、
彼女の切なくも哀しい挿入歌と共に、
彼女の映画を応援したい、、、

とそんな気分にも包まれていました、、、

上映が終わっても、ブルブルと震えている、
娘と息子と手を繋ぎながら、、、

「今日はお母さんも入れて4人で一緒に寝ようね、、、」


と云っていた小4の息子の言葉が妙に印象に残った、、、
(まあ、子供たちには、それぐらい怖かったのだろう、、、)






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