2006年08月03日

チェンマイから「フーテンの寅さん」を偲んで!



「フーテンの寅さん」が好きだった。

いや、過去形ではない。
ワスの中で、ずっと寅さんは生きている。

寅さんのように考え、
寅さんのように行動し、
寅さんのように旅をしたい、、、

ずっとそんなことを考えていた。

寅さんとの出会いは、
田舎の場末の映画館、、、

死んだ親父によく映画館に連れていかれ、
地方であるので、東映も松竹も混ぜこちゃで、
上映されていた。

「男はつらいよ!」は、
大概は、東映のヤクザ映画との併映だった。

東映のやくざ映画は恐いながら好きだった。

寅さんの方は退屈極まりなく、
子供心に、こんなくだらない映画があるもんか、、、と
最初は毛嫌いし、ある種の拒否反応さえあった。

それが、いつ頃からだろう、、、

コロッとその態度が180度変わってしまった。

生まれ故郷の広島を後にして、
大志を抱いて、花の都、大東京に向かう。

Y新聞奨学生として、
渋谷の東2丁目にある新聞配達所に住み込んだ。

朝夕、新聞を配達し、
昼間は予備校に通う勤労青年、、、

とくれば聞こえはいいけれど、
最初の大きな夢も志(こころざし)も
わずか3ヶ月で破綻、、、

予備校に通わず、
朝夕の配達以外は、
飲んだくれて、完全に自暴自棄、、、

自転車で一軒一軒、新聞を配るのだが、
400部近い新聞は、
広告がどっさりあって、まるで分厚い本のよう、、、

朝、4時、、、真っ暗闇、、
土砂降りの中、雪の日、、、

いかに新聞を汚さないように苦心するか、、、

お客さんには、怒鳴り散らされ、、、

途中、やりきれなくなって、
何度も酒の力を借りて、現実逃避していた。

そんな時、改めて、寅さんの映画に出会った。



場所は新宿の小汚いオールナイトの映画館、、、

体の中に沁み通るものがあった。

寅さんがワスに向かって語りかけてくれている。

日々の生活に疲れ、ヤケになり、
生きる目的、希望さえも失くし、
己の存在意義まで疑ってかかっていた。

そんな自分が、、、

寅さんに笑わされ、寅さんに説教され、
寅さんを自分に重ね合わせ、
寅さんと共に映画の中で恋をした。

素直に寅さんの一言一言が、心に沁みた。

気づいたら、拭っても拭っても、
涙が後から後から流れて止まらない、、、

(一年中、涙腺が緩みっぱなしの今と違って、、、)

その当時、何かに心を動かされて涙を流した、、、
というのは初めての新鮮な感動的体験だった、、、

それよりも、何よりも、
すべてに無関心で無気力な自分に、
そのドテッパラに風穴をあけてくれたともいえる。

自分に何かに熱く感動する心がまだ残っている、、、

ということを知って、
口はばったいが、生きる望みを与えてもらった。

それからは、暇を見つけては、
寅さんの映画を求めて、
東京都内を放浪した。

新聞の住み込みも無事1年続けられた。

あの時の、ケツの青いどうしようもない不良が、
すべては寅さんのおかげで救われたとはっきり云えます。

あれから、自分が1年1年、人生を重ねていく途上で、
必ず、寅さんの影は、
ワスの前に後ろに右に左に存在していた。

映画の他に、ビデオを通して、
全巻をぶっ通しで観た事もあります。

勿論、全48巻は、何度か繰り返し観ています。

寅さんを語らせたら、止まらなくなって、
ちょっと人が変わるかもしれません。

このブログでのハンドルネームも、
<タイフリーク>にするか、<寅さんフリーク>にするか、
けっこう真剣に迷ったほどです。


<けっこう、毛だらけ、猫灰だらけ、
お尻の周りは、クソだらけ、、、とくりゃ〜!>

<労働者諸君!!>

<それを云っちゃー、おしまいよ!!!>



寅さんのお約束の台詞は、
それこそ数え切れないほどあります。

ソステ、ワス自身、何か、トラブルに直面すると、必ず、

「男というもの、つらいもの、、、
顔で笑って、顔で笑って、腹で泣く、腹で泣〜く!」


寅さんの旋律が条件反射のように頭を掠めます。

寅さんを見ていると、

<人生は何ておおらかで、
まだまだ捨てたもんじゃあないなあ〜>


と感じます。

ソステ、寅さんの中には、
今の日本が失いつつある、
旧き良き日本が、いっぱい、いっぱい詰まっています。

<義理人情、、、>

<人生は、損得だけじゃない、、、>

<人生は、己探しの旅、、、>


みんな、寅さんの言葉だけではなく、
その行動で、生き方で、人生を教えて頂きました。

「男はつらいよ」シリーズは48作を数え、
シリーズ映画物の最長作として、
ギネスブックにも記されてます。

また、寅さん演じる、「渥美清」さんは、
日本の国民栄誉賞にもその名を連ねています。

明日、8月4日は、
「渥美清」さんのご命日、、、

このチェンマイから、
抱えきれないぐらいの感謝の気持ちを込めまして、、、、

田所 康雄 様、、、

心より、ご冥福をお祈り申し上げております。

合掌!<ワイ>




この記事へのコメント
工場のタコ社長; ”あれ〜、寅さんが帰ってきたのですか〜。また、あれ(女性)問題で???”

おいちゃん; ”ううう〜〜、後ろに。。。(汗)”

寅さん; ”なんだこの?? タコ社長!!何言っんだ!!、やるか??”

タコ社長; ”(汗)あ??寅さん、帰ってたんだ。。。”

そして大喧嘩!! 

私はこの映画は山田洋次監督自身が寅さん自身になりたくて撮ったのだと思います。タイフリークさんが寅さんなら、私は敢えて言えば、あのお寺の”ご禅様”ですか??(汗)

ご禅様; ”何、寅が女性連れて帰ってきた??”

さくら; ”そうなんですよ。ご禅様。柴又中、話題になって、恥ずかしい限りなんです。。。”

ご禅様; ”あの寅がね〜〜??”

もしチェンマイでタイフリークさんとお会いしたら、男はつらいよのテーマソングも一緒に合唱しなければなりませんね!!(笑)

Posted by アッサニー at 2006年08月03日 12:45
読み始めて途中なのですが続きは家に帰ってから読まさせてもらいます。いまお昼休みなんですが涙が出てきましたぁ〜。(T−T)
Posted by プンプ〜イ at 2006年08月03日 12:51
プンプ〜イ様
実は、私自身が寅さんみたいな生活をしていたのかもしれません??前職の時、会社に行くときにはいつも寅さんみたいな鞄??(と言っても一応アッタシュケース?なんですが。汗)を持っていましたが、中身は仕事関係の書類ではなくて?、旅行書等のタイ関係のものばかりでした(笑)

そして病気になる前、現役時代?には、連休、週末とかを利用して短期間でも月に一回くらいはタイに行っていました。両親もうすうす感ずいていて、たまに用があって私の家に電話していないと;

おばちゃん(母?):”また家にいないみたいですよ?”

おいちゃん(父?):”タイにでも行ったのではないか?”

おばちゃん: ”それにしてもどうしてこんなにタイに行くのかしら?”

おいちゃん: ”決まってんだろ〜、女だよ、女!!タイに女でもいるんだろ?
それしか考えられないよ。全く〜!!”

と言った会話がなされていた事、明白です。

ま〜、私自身の人生が夢みたいなものですから!?(大笑)(このせりふは、映画の中で実際にさくらさんが寅さんに向かって言ったせりふです)

Posted by アッサニー at 2006年08月03日 16:54
サワッディカップ!
続き読ませたもらいましたぁ〜。
アッサニーさんも寅さんすきなんだぁ〜。
お二人ともかなり詳しいですネ〜。
さすがですう〜。
人それぞれ生き方は違いますがどちらかといえば寅さん的な生き方がいいですネ〜。
一生のうちに生きててよかった、楽しかったと思えるようになりたいですう〜。
ポムはタイとであってそうなりつつありますう〜。
ムアンタイ・コップンカップ!
Posted by プンプ〜イ at 2006年08月03日 21:37
>W アッサニー会長様、、、

思わず、すんごい寅さんの力作の脚本を読ませて下さり、
臨場感たっぷりに楽しませて頂きました。

特に、、、

おいちゃん: 
「決まってんだろ〜、女だよ、女!!
タイに女でもいるんだろ?
それしか考えられないよ。全く〜!!」

いんやあ〜、実に身につまされます、
現実にかぶった生々しい台詞、、、

会長もご苦労なされたんですなあ〜、、、

まあ、ソステ、今の会長があるんですから、、、

人生、まだまだ捨てたもんじゃあないですよ!


>W プンプ〜イ殿

また、温かくも熱いメッセージを2回に亘って、
スカモ、こちらの方にお越し頂いて、
自分も非常に有難く嬉しく存じます。

同じく、ワスも、、、ですが、、

一生のうちで、生きててよかった、
楽しかったと思えるように、、、
これからを、自分の人生を見つめていきたいです。

けっこう、つらい場面に遭遇したとき、
寅さんの顔で笑って、心で泣いて、、、
そんな男のヤセ我慢がとてもいじらしくもあり、
また尊くもあるように感じます。

シンプルでも、
いいことにはいい、
まずいことにはまずい、、、
とはっきり身を処せられるように念じます。

プンプ〜イ殿といつかお会いできますとき、
また、生きててよかった、、と思えるような、
そんなゆったりした時間を共有したいです、、、本当に!


Posted by タイフリーク at 2006年08月03日 22:12
プンプ〜イ様
人それぞれ運命と言うのがあると思います。
もし私がタイを始めとした東南アジアを好きにならなかったらまた違った人生になっていたと思います。もちろん、ここでプンプ〜イさんともタイフリークさんともお知りあいにならなかったですし。。。。


タイフリーク様

おいちゃん; ”どうせタイ女に騙されているんじゃ〜、ないのか?”

おばちゃん; ”そうね〜、最近、家にも帰ってこないし?”

さくら(役私の弟); ”そうそう、さっきタイからハガキ来てましたよ?”

おばちゃん; ”何々?今、タイのチェンマイ。現地で知りあった子と旅行している!”

おいちゃん; ”何やっているのか?バカだね〜、あいつは!!”

Posted by アッサニー at 2006年08月04日 10:40
>会長、、、

これまた、会長ですね。

読み込めば、読み込むほど、
会長の影が、
見え隠れしてますね。
すみません、笑えます!
Posted by タイフリーク at 2006年08月11日 15:42
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。