2006年05月12日

仏誕節「ワンウィサーカブチャー」とドイステープ参り



<1117バーツ。それで全部。
しかもそのうちの57バーツは小銭でした。>


別に奇を狙ったわけではない。これが現実である。

そっくりそのまま、
オーヘンリー、「賢者の贈り物」の出だしのシーンが甦る。

{1ドル87セント。 それで全部。
しかもそのうちの60セントは小銭でした。 }


「賢者の贈り物」は、クリスマスイブの夜を描いているのに対し、

ワスの場合は、<仏誕節>すなわち、
「ワンウィサーカブチャー」の朝に直面している。

仏誕節=ウィサーカ・ブーチャー

は、タイ人にとって、重要な仏事の日である。

通常、旧暦6月の満月の日と制定されているので、
月の満ち欠け具合から、毎年、その暦が変わる。

今年は、5月12日

仏誕節は、文字通り、釈迦の生誕を祝う日である。
同時に、大悟(悟りを開く)、入滅の日とされる。

在家者が近所の寺院に赴き、仏・法・僧に帰依するために、
ウィアン・ティアン(蝋燭を持って本道を3度巡回)を行う。

また、仏誕節の前日は、

<種耕節>「ワンプートモンコン」

と呼ばれ、雨季の始まる陰暦6月 を意味する。

ここチェンマイではこの種耕節夜半から仏誕節にかけて、
チェンマイの霊山こと<ドイステープ>で一大イベントがある。

ドイステープチェンマイっ子の誇りの名物スポットだ。
その頂上から見渡す風景は絶景で、心が洗われる。

タイミングと運がよければ、遠くチェンマイ空港から、
飛行機の離着陸がまるで動く玩具の絵のようなパノラマだ。

最近ブログ上で、親しく交流しているfreedomさんが、
旅行者の視点で、ドイステープを実に魅力的に紹介されている。
freedomさんのドイステープの記事は、→こちら!

その ドイステープの一大イベント とは、



この日精進料理(肉魚類を含まない)に徹し、
お釈迦様の精神を踏襲すべく、頂上まで歩いて上り、
ウィアン・ティアンを経て、歩いて下るというものだ。


標高1700余m
登山道片道約13km往復26kmの長丁場。

告白すれば、ドイステープへは何十回と車やバイクで上ったが、
この仏誕節に関わる日に、歩いて上った経験はない。

何年か前に一度、近くまで車で行きながら、
あまりの人の多さとその喧騒に圧倒され、
麓に駐車するスペースが見つからず、引き返したことがある。

チェンマイっ子というか北タイの住人なら、
一生のうちで何度かこの荒行を乗り越えねばならないとされる。

昨夜、家人と子供や甥っ子、姪っ子たちが、大挙して、
このイベントにトライした。いろいろご利益はあるはずだ。

スカス、ワスは残念ながら、その試みを辞退させてもらった。

ここで、冒頭の言葉に戻る、、、、。

<1117バーツ。それで全部。
しかもそのうちの57バーツは小銭でした。>


仏事と私事を一緒に論議するのは、実に不謹慎であるが、
笑い事ではない、もう崖っぷちも極まった。

1年以上の無職、無収入、
生活が成り立つこと自体、不自然である。

銀行口座の残高はすでに100バーツを切っており、
年間サービスチャージ以下の額ゆえ、引き落としもできない。

部屋中の円、ドルの蓄えもすべて泡と消えてしまった。

先日、宝くじに当たったのも焼け石に水だ。→こちら!

冷静に現実を直視せねばならない。

一人きりなら飲まず食わずでもやっていけるが、
まさか、家庭持ちがそういうわけにもいかないだろう。

ざっと、これからの必要経費を算出すれば、
<丸秘>、、、にも何にもなりませんが、、、)

1.UBC(NHK含む)→2600B
2.子供たちの塾→600B+800B=1400B
3.家人への生活費→2500B/週X3=7500B
(電気、水道、ガス、その他諸々含む)


さらに絶対的ではないが、

車のガソリン代が週当たり約1000B。
携帯電話のプリペイドカードも滞る。
(受信はできるが、残高0でコールはできない。)


こうなると、自分の趣味や娯楽といったもの、
ゴルフ、タイ古式マッサージ、タイ映画&洋画
等は、総て論外になってくる。

一番、情けないのは、人との交流が制限され、
自然、付き合いが遠のいてしまうことだ。
外で、コーヒー一杯、ビール一本、飲めやしない。

(個人的ダイエットは、決して意図したことではないけれど、
こういう隠れ蓑になっている嫌いも確かにあるかもしれない。)

また、今月末、渡米するのに、(→こちら!
まさか、一文無しで行くわけにもいかないだろう。

家人はこの家計の末期的状況を知らない。
(いや、知らないフリをしているだけなのかもしれないが、、)

親類、一族郎党は、絶対的に知る由もない。
妙に馴れ馴れしかったあのノー天気の日本人が、
どうして最近、付き合いが悪くなったか、、、などと。

いっそ、自虐的に、ドイステープへ参ろうかとも苦慮したが、
やはり、行けば、どうしてどうして、お金がかかる。

その中の姪っ子が今年、バンコクの有名大学に無事合格した。
4歳ぐらいのあどけない子供時分から見ているので、
18歳の乙女は眩しいぐらい輝いて麗しく見える。

その可愛い姪っ子に、まだ合格のお祝いもしていない。

こういう時、決まってワスの18番、
フーテンの寅さんのテーマソングが頭の中でこだまする。

「ーーーるんるんるんるん男というものつらいもの、顔で笑って、、、
顔で笑って、腹で泣く、腹で泣ーく、、、るんるんるんるん


朝方6時、家人たちが徹夜の荒行から戻ってきた。
何と行きは片道5時間を要したという。

子供や甥っ子姪っ子たちも疲労困憊の中にも、
やり遂げたという誇らしさが見え隠れしている。

ワスは、意を決して、
その大学に合格した姪っ子に気持ちばかりのお祝いを包んだ。

さてこうなると、残金は、
アララー、こんなところにも、ワスの117が出てきました。
こちら!

イヤー、こうも見事にスッカラカンになると、
逆に開き直って、気持ちも晴れ晴れとしてくる。

今日は、お釈迦様が生誕され、悟りを開かれ、お隠れになった日。

<ドイステープにはお参りできなかったけど、
腹を括って、知り合いのタイ人に借金の無心に行こう。>


ある意味、ワスなりの悟りかもしれない。

気持ちを入れ替えるという心的態度からすれば、
そう、ワスなりの、<仏誕節>、その日であろう。
(決して、そんなカッコイイものではないのだが、、、)

この記事へのコメント
うっかりしてました!!
5月12日にドイステープでこんな大イベントが行われていたとは。。。
勉強不足でした
次回の僕のブログへタイフリークさんのこの記事を添付させてください
よろしくお願いします
少しでも多くの日本の皆さんにも是非(仏誕節)を知ってもらいたいと思いまして!!
しかし、それにしても人生お金だけでは生きて行けませんが、生活するにはやはり最低限は必要ですよね!タイフリークさんの仏誕節に乾杯とでもいきましょう!!
Posted by freedom at 2006年05月13日 02:02
この<仏誕節>のドイステープ登山参りは、
対外的にはあまり知られていないかもしれませんが、
地元ではかなり有名な伝統的行事です。
私も、毎年、来年こそは、と思うのですが、
こうしてやはり今年も逸してしまいました。
(来年こそは、、、???)
しかし、往復26kgの山道坂道は、
半端ではなくハードだと覚悟します。
Posted by タイフリーク at 2006年05月13日 11:08
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