2009年08月05日

「陰日向に咲く」

カンタリーヒルズのフィットネスクラブも50日以上皆勤賞?
7月より「TFちっちゃなお店」新規オープンし、夜の営業??
「チョッマ宣言」実施敢行のため、ひとり大きな生活改善???

6月、某男前沈々殿より頂戴した膨大な数の映画コレクション。
その数、軽く500を超える。(洋画9割、邦画1割)

一時は、寸暇を惜しんで日に3本のペースで映画を観まくるが、
先の「フィットネス」、「お店」、「チョッマ」で時間に追われ、
睡眠を最低4時間確保するべく、吟味して、1日一本を厳守。

映画は、基本的にどれもこれも素晴らしいけれど、
時々、見事なまでに己自身の感性のツボにはまることがある。
そんな時は、生きていることの至福に包まれることになる。

ソステ、昨晩は、そんな一本に出逢え、
恥ずかしながら、声をしゃくりあげて、泣いてしまった。

クサイ、アザトイ、お涙頂戴、、、
それは、百も承知のうえで、
それらを上回る、純粋さ、無垢さ、誠実さを、如実に感じ入ったのだ。


「陰日向に咲く」劇団ひとり著

以前、原作を読んだ時は、その不思議な読後感に、
胸を締め付けられるような切なさを覚えた。
劇団ひとり氏の処女作だと云うが、正直、その巧さに参ってしまった。

まず、タイトルが秀逸である。

陰日向(かげひなた)、日の当たる所と日の当たらない所、、、
暑(熱)い眩しい太陽が降り注ぐ一方で、
その対象の裏には必ず日の当たらない陰ができる。

生きていく過程で、明るい部分があれば、必ずその暗部もあって、
人は人生の荒波にもまれて、その生に身を委ねなければならない。

日の当たらない人たちは、落ちこぼれという名のレッテルを貼られ、
この物語でも、ほのかに陰日向に咲く人たちに焦点をあてながら、
それでも、社会にアジャストしようと真剣にもがき苦しむ様が共感を呼ぶ。

そんなちょっと不器用で心に陰がある何人かのストーリーを、
オムニバス形式で綴られながら、それは、やがて、一つの点で交錯する。

(「劇団ひとり」やるなあ〜〜〜)

小説の方で、かなり高いハードルを敷いていたので、
映画の「陰日向に咲く」には、ある種シニカルな心的態度にあった。

スカス、、、映画の方も小説に輪をかけて素晴らしい。

個性豊かな豪華俳優たちがガップリ四つに組み、
それぞれの心の奥底にある明と暗を、人としての愛と哀を、
まるで、「陰日向に咲く」というタイトルそのままに演じ切っている。

沁みた、、、泣いた、、、


ドラマは、大型台風が接近しているナレーションで幕を開ける、、、
それは、クライマックスの嵐を予兆させる深遠なキーワードになっている。

借金まみれで首が回らないどこにでもいそうなヒーローと、
純真無垢で真っ直ぐ誠実に生きる意志をもったヒロイン。

原作と違うのは、この二人をメインに据えて、
計9人の人間模様が、一見、バラバラのようでありながら、
ぶつかり、交錯し、一つの点を結んでいく過程が丹念に描かれている。

*25歳の崖っぷちアイドルとアキバ系オタクの、
初恋の香り漂う何ともオバカさんで純な恋物語。。。

*エリートサラリーマンとモーゼを髣髴させるけったいなホームレス。
すべてを捨てたはずなのに、そこには人間であることの悲哀がつきまとう。

*過去に遡り、売れない芸人とヒロインの母と粋なストリッパーの絡み。
とりわけ、ジュピターと呼ばれるヌードアーティストの生き様に涙した。

プロローグで台風の接近を謳いながら、、、
それが、徐々に日本列島に上陸していく過程で、
物語は新たな進展をみせる。

ソステ、、、それが東京を襲った時、、、
黄色い傘が空を舞いながら、それは同時に心の葛藤を象徴しつつ、
それぞれの人間模様が瞬間的に絡み合う。

台風が去った後は、素晴らしい青空を期待するであろう。
人生は、嵐ばかりではない、その嵐の後に、必ず希望が待っている、、、


ジュピターとモーゼの邂逅???

生きているだけで、本当につらいことがある。
純粋であればあるほど、バカをみることもある。

それでも、どんなに不器用でも不細工でも、
陰日向で懸命になって生きているダメ人間たちに自分を重ね合わせ、
時には笑い、時には、搾り出す様に涙が溢れて仕方がなかった。


原作の素晴らしさは勿論、あえて元本に一捻り加えた脚本の巧みさと、
それを人間の内部に掘り下げて映像化した監督の手腕にまた唸った。

人は皆、一人じゃ生きていけない、、、
いや、誰もが、誰かに見守られ、支えられていることを実感しながら、
人生のアイロニーとペーソスが実に見事にプレンドされた物語に結実している。

映画の終焉に、またことのほかステキな音楽が流れます。
暫し、生きていることの幸福と生きていく覚悟のような余韻に浸りながら、
何だか、このまま眠るのがもったいなような朝を迎えました。

陰日向に咲く、、、

今日も太陽は、誰にも平等に降り注ぐであろう、、、
そして、その陰の中にいるのも、そこを飛び出すのも、
人それぞれ自由であり、個人の言動にかかってくる。

大切なのは、その生き方に干渉や強制を加えるのではなく、
その生き様を尊重し、自身の置かれた場所で、避けられない運命の中で、
人それぞれが自分だけの花を咲かせればいい、、、

映画を観終えて、全身で沁みながら、涙が頬を伝いながら、
そのようなメッセージをふと感じ取りました。

笑いながら、泣きながら、怒りながら、楽しみながら、
それらは、皆、表裏一体で、
それら全部ひっくるめて、生きるということに他なりません。


ワスも、頑張って、、、
人を支え、人に支えられるような、
「陰日向に咲く花」になりたい。


嗚呼・・・


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