2010年11月25日

「嗚呼、ハムレット!?」




タイの歌手で一番好きなのは、と訊かれましたら、
<アッサニー&ワサン>のタイポップスの大御所ですが、


その弟分である<Sek Loso>も、
ほとんどアルバムを保有していて大好きです。


<Sek Loso>も、自らがソングライターとして、音を紡ぎながら、
時々、奇抜な行動に出て、世間を騒がせるようなところもあって、
例えてみれば、安全地帯の玉置さんのような才能の迸りです。


さて、<Sek Loso>の好きな歌は、多々あって、
以前にも、何度かご紹介したこともありますが、


性懲りもなく、此度、YouTubeにぶちあげておりますのは、
今から、6、7年ぐらい前になりますでしょうか、、、

「kheei rak chan baang mai」

という歌です。


この歌を初めて聴いた時、すぐに耳に馴染んで、
一発で惚れ込んでしまいました。

ソステ、メロディーを聴けば聴くほど、
原曲の元の歌詞とは全く別個に、
この呆けた脳裏の中に独特の幻想的な世界が映ってきました。


<Sek Loso>の歌声が、
まるで、演劇の中の独白のように感じられたのです。


それで言葉遊びをしているうちに、
タイの大学に在学中、英語の教職課程の中で、痛くシェークスピアに苦しめられ、
あろうことか、その折のハムレットの名台詞とメロディーがだぶってきました。

「ハムレット」の正式題名は、

「デンマークの王子ハムレットの悲劇」
(The Tragedy of Hamlet, Prince of Denmark)

であり、シェークスピアの4大悲劇戯曲の中でも、とりわけ難解です。


その中で最も、有名な名台詞、、、

To be, or not to be:「生きるべきか、死すべきか(それが問題だ・・・嗚呼・・・)」

Get thee to a nunnery:「尼寺へ行け!?・・・嗚呼・・・」

が、「kheei rak chan baang mai」の、
サビからエンディングにかかるフレーズにピタリと重なり、、、


劇場における独り芝居をしている状況を想定して、
男女の情愛の縺れを狂気を装うハムレットのイメージと掛け合わせながら、
「激情のモノローグ(独白)」という自分の言葉をあてはめました。


タイトルは非常に畏れ多いのですが、
また、よかったら、聴いて下さいませ。。。


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「嗚呼、ハムレット!?」By TF


別離の時が 不意に訪れて
君の注いだ ワインが飲み干せない

言葉の代わりに グラスを落とした
二人のシーンが 毀れる

台詞の言い回しは 追い詰められたハムレット
心の動きは 誰にもわからない

胸に刻み込んだ 溢れんばかりの想いを
どうやって 語れって云うんだ


今宵 独りで どう演じよう
泣くに泣けない 道化のフリを

本気だからこそ 口に出せない
激情のモノローグ・・・


はっきりしてくれ 出て行く前に
こんな気持ちじゃ 蛇の生殺しさ

寂寥さえ 憤りさえ
忘れようたって 割り切れやしないよ

勝手にしやがれ 侮蔑の淵
Get thee to a nunnery. 
Frailty, thy name is woman! thy name is woman!!



今宵 独りで どう幕引こう
消すに消せない 嫉妬の炎

愛 あればこそ プライドが邪魔する
激情のモノローグ・・・


はっきりしてくれ 出て行く前に
こんな気持ちじゃ 蛇の生殺しさ

寂寥さえ 憤りさえ
忘れようたって 割り切れやしないよ

勝手にしやがれ 侮蔑の淵
最後の台詞さ オフィーリア
To be, or not to be・・・


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嗚呼・・・










2010年11月18日

嗚呼、娘のチアリーダー!?



<毎度、親バカで、許してつかぁ〜さい。。。>


2010年、11月某日、、、


娘キャンディーが通うチェンマイユッパラート中高校の競技場で、
大運動会が催されました。


学年で云えば、中一から高三までの6学年が入り乱れて、
青、赤、黄、緑、紫 の5つの色とりどりのチームに分かれ、
競技と応援パフォーマンスの団体戦。。。


娘は、毎年、チーム内のチアリーダーに選ばれながら、
今年は、学年がM5(日本の高二相当)にて、

実質的にチアリーダーのキャプテンとして、
3ヶ月前から、放課後、夜10時ぐらいまで、
仲間のみんなと猛稽古???



その晴れの舞台に、どうしても娘にせがまれ、
午後、競技場を覗いてみると、


30度を超える雲一つない青空の下、
若者の熱気でムンムンと噎せ返り、
ようやく娘を見つけた時は、一瞬、絶句・・・



うらぶれた場末のホステスさんのような,
ド厚いメイクと派手な衣装。。。

ちょっとエロチックでもあり、
目のやり場に困りました。。。



自慢めきますが、先祖代々、うちの家系は、足が速くて、
娘も息子もずっとリレーの選手に選ばれ、毎年優勝しています。


娘の運動会を観るのは、小学校以来なので、
一体、何年ぶりでしょう???



娘は、青組のチアリーダーを率いながら、
同じく、青組のM5&M6クラスの女子の部、、、
4人チームの800mリレーと1600mリレーの代表選手。


パフォーマンスを終え、ドレスを運動着に着替え、
長い付けマツゲも厚化粧もそのままに、
第一走者で、トラックを全力疾走。。。



Q.JPG

2位以下を大きく離し、
共に1位で第二走者にバトンを渡すと、
ブッチギリで、どちらもそのまま文句なし、優勝!!!


何だか、日頃のブスーっとした娘の印象を払拭するぐらい、
明るく、楽しく、愉快に、活発に振舞っている姿を観るにつけ、
大人になったなあ、、、と、嬉しいような、恥ずかしいような・・・



ソステ、また、際どいドレスに着替え、
妖しい!?チアリーダーのパフォーマンス???




F.JPG

V.JPG




2時間ぐらい各種競技に見惚れながら、
青春の熱き汗と息吹の身近に感じ、競技場を離れましたが、
その後は、延々と夕暮れまで競技は続いたそうな。。。



結果、団体戦競技&応援の部においても、
娘のいる青組の完全優勝で、チームは大いに盛り上がった由。。。


娘の課外授業もこれを最後に、少し控えるようになって、
後は、M6になると、大学入試に向けて、忙しくなる。


日頃の不健康な日常生活と全く逸脱した、
あまりにも健全で、ピュアなひと時に触れて、、、

終始興奮した娘との会話も弾みながら、
少女から大人の女性にになっていく娘に、
妙にドギマギしてしまう今日この頃です。。。



嗚呼・・・


2010年11月07日

「嗚呼、あしたのジョー!?」



11月6日土曜日、、、
これまで、だいぶん時間を要してしまいましたが、
ようやく、貴碧お姉さまへ仕上げた剣道着をお届けし、


その足で、某ぐでんぐでんに寄って、軽くビールを飲んで、
明けて、日曜日、、、ワスの大好きな因縁の生命の数字117、、、
大切な憧れの君のお誕生日、ソステ、実に久しぶりの完全休養日。。。


こんなに落ち着いた朝を最後に迎えたのが、
一体いつだったか全然思い出せないぐらい、
心がウキウキ晴れ晴れしてきました。


グッスリ眠り、朝一番で、老犬パトラッシュを従え、
いつもの散歩コースを、冷気を感じながら、
ジックリ前に、足を踏み込みます。


シャワーを浴びて、美味しい美味しい朝ご飯を鱈腹食べて、
このところのゴルフの不調を整えるべく、
これまた超久々に、ロビンソン前のウチッパで汗を流す。


そのまま、朝の10時に、CM大学美術館前で、
11回を数える日本人会のチャリティーバザーを覗きに出向きます。


真っ先に来たつもりが、すでに多くの方々でゴッタ返しており、
日頃、なかなかお逢いできない方と懐かしい邂逅があったりして、
何とも、マッタリとした時間にひたっていました。


古本や衣服や小物の類が、ビックリするぐらいに安価で提供され、
思わず、本腰を入れて、それらの品々に魅入ってしまったぐらいです。


直ちに目についたのが、、、

「あしたのジョー」全20巻。。。


一切合切で、たったの100B???
躊躇なく、即買いでした。

その他、何故か、ゴルフの本ばかりを手に取って、
余分に、いろいろ数冊、購入、、、
一冊、僅かに10B???

いろいろとさらなるディスカウントやオマケがあったりして、
全部で、200Bぐらいしか費やしていないような。。。

この日曜日は、事前にゴルフも何もかもすべてのお誘いを断って、
昼前にはウチに戻り、すぐに熱い熱いバスタブに再入浴。。。

ゴミや本やDVDの山でグジャグジャになっている部屋を、
2年ぶりぐらいに徹底的に大掃除???
後から後から湧いてくるようにゴミの嵐。。。


心は、早くも「あしたのジョー」に飛んでいます。


この古典的名作は、これまで、確か、3回は、全巻購入しながら、
引越しやその他で、泣く泣く手放していた経緯があって、、、
タイに来てからは、全く、目を通していない。


モスカスタラ、、、ワスの手放したその本自身が、
また、巡り巡って、自分の元に返ってきたのかと錯覚してしまうぐらい、
あまりにも、劇的な再会???で、全巻、手に入りました。


夕暮れになって、何とか、部屋も見違えるように片付き、
またまた熱いバスタブに浸かりながら、気分一新、
永年恋焦がれた恋人を求めるように「あしたのジョー」を手に取ります。


本の汚れや染みや旧い匂いまでが、どうにも懐かしくなり、
この本を最初に読んだ頃の30数年前の情景を思い出しながら、
たまらなくいろいろな感情が込み上げてきて、心が震えました。


20巻、、、イッキ読み。。。

沁みに、沁みました。


ここ数ヶ月は、自分自身を見失ってしまうぐらいに、
何かに追い立てられるような日々の繰り返しでしたが、
心がリセットされたような何ともいえない安らぎを覚えました。




明日から、新しい一週間が始まります。
また、所用で、2、3日、
チョット、チェンマイを離れます。

<お守りに、あしたのジョーの最終20巻だけ、
コッソリと傍らに偲ばせて持っていこうかな。。。>


嗚呼、、、「あしたのTF???」


無器用で、要領が悪くて、そのくせ、セッカチで、
真っ白な灰になるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。


嗚呼・・・117

2010年11月03日

「嗚呼、18の雨!?」



10月も過ぎ去り、
11月に入ってしまいました。
今年も、残すところ、後、2ヶ月あまり。。。

チェンマイもここ数日、
急激に冷え込みが進んできました。
雨季が終わり、もうすぐ乾(寒)季の到来です。




最近、ネット上で、高校時代の友人と、
偶然、知り合う機会がありました。

これには、心底驚きながらも、
何とも不可思議な感情が喚起されて、
年月の移ろいの早さを、身に沁みて感じ入った次第です。


高校を卒業する18歳という年代は、、、
子供から大人への過渡期でありながら、
未熟であるくせにそれを認めるのがイヤで妙に突っ張っていたり、

将来への漠然ととした不安を心の奥底に内包しつつ、
爆発せんばかりの夢幻のエネルギーの発散場所に戸惑いながら、

己自身を制御する術を模索すべく、
日々、試行錯誤の真っ只中にいたような気がします。




さて、今から10数年前に聴いたスア=タナポンの代表曲。。。
「18フォン(18の雨)」は、
そんな若者の迸る感情が発露されたタイポップスの名曲中の名曲です。

強烈な「生命の歌」、、、
アウトローのインパクトがありました。

どうにもやり場のない現実の狭間の中で、
怒りや苦しみや葛藤に苛まれながら、、、
生きるということを問う歌です。



原曲では、タイの3つの季節に合わせて、
(暑季→)雨季→乾(寒)季になぞらえ、

18年間、生きてきたということは、
必然的に、18年の廻るめく季節を淘汰しながら、
人生の様々な体験を経て、成長していく過程を暗示します。

換言すれば、そういう季節を経て初めて、
子供が青年となり、大人への現実に至る関門でもあるわけです。



ただ、その若者の時期においては、自分自身が見えずに、
ただ、闇雲に、もがき苦しみ、
自我の目覚めに圧倒されるのが常でしょう。

原曲の詞にあるように、
「雨」や「寒さ」は、比ゆ的に、ネガティブなイメージを髣髴させ、
つらい試練の象徴にも受け止められます。

けれど、一方で、
雨があって、燦燦とした陽光の晴れ間を感じ、
寒さがあって、暑くて熱い次のステージを恋焦がれます。



このスアさんの「18フォン」の歌を初めて聴いた時、
胸を抉られるような感動と共に、
遠い昔を思い出して心に痛みさえ走りました。


そこで、またまた非常におこがましいのですが、
その「18フォン」に大いに触発されて、

まだ、20世紀だった時代に、
慰みのために、自分自身の言葉で綴った、、、


「18の雨」



蛇足ではありますが、、、

サビの部分で、原曲では<18フォン、18ナーウ>と雄叫ぶところ、
<18レイン、18ペイン・・・>(「18の雨、18の痛み・・・」)
と韻を踏んだフレーズがはまって、非常に気に入っています。。。

また、歌い出しでは、思いっきり、言葉遊びに終始して、
最初の4小節では、「ち」で終わる体言止め、、、

続く8小節は、同様に「り」で終わる体言止めで、
ちょっとアンニュイで無機質な名詞の羅列を繰り返します。

さらに、「堕天使の都」は「バンコク」、
「北方の薔薇」は「チェンマイ」をシンボライズして、
これまでの歌同様、何度も登場してくるキーワードになっています。


性懲りもなく、
YouTube にあげていますので、
また、覗いてみられて下さいませ。



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「嗚呼、18の雨」 By TF


苛立ち 心の轍(わだち) 報われぬ街 夢の形
裏切り 無いもの強請り 届かぬ祈り 紺碧の杜
独りきり 行き止まり 世間の煽り 咎(とが)の蟠り

惑い 戸惑い 誘惑の影
孤独の鎖 断ち切る術もない

18 Rain 18 Pain

断絶の雨
逃げるな 振り向くな 堕天使の都




壁が塞がる 壁が 心の襞(ひだ)に見えない壁が・・・
ぶきっちょ者 利口になれず 18 生きて 土砂降りの雨
未来 未来はどこに 誰が知ろうか 心の内を・・・

病んで 悔やんで 愛惜の情
時の逆流 抗う術もない

18 Rain 18 Pain

濡れ衣の雨
怯むな 見縊るな 北方の薔薇

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嗚呼 ・・・